【モカマタリ・イエメニア】新商品発売のお知らせ
イエメンのコーヒー革命を牽引するQIMA COFFEE

創業者ファリス氏の挑戦
QIMA COFFEEの創設者であるファリス氏は、生まれも育ちもイングランドながらイエメンにルーツを持ち、いつか祖国に貢献したいと考えていました。ケンブリッジ大学で科学と工業学を学び、卒業後はエネルギー関連の企業に勤めながらも独立を視野に入れていた彼の人生に転機が訪れたのは2015年。イエメン国内での内戦勃発により、エネルギー分野での独立は困難となりました。しかし、彼は別の方法でイエメンのために何ができるかを模索し、その答えとして「コーヒー」に辿り着きます。
「理系的な視点でイエメンのコーヒー業界を見たとき、多くの課題があると気づいた。特に、品質管理の改善と流通の革新が求められていた。内戦の中でも、コーヒーは農家にとって唯一の収入源であり、これに関わることで自分たちのような小さな存在でもイエメンの人々を支えられると考えた」と彼は語ります。
この強い信念のもと、2016年にQIMA COFFEEを設立。以来、イエメンのコーヒー業界に革命を起こすべく、さまざまな取り組みを進めてきました。

QIMA COFFEEの革新的な取り組み

① イエメン初のコーヒー精製施設の開設
コーヒー産業において精製施設の存在は不可欠ですが、イエメンでは長らく各農家が独自に精製を行うのが通例でした。そのため品質にばらつきが生じ、収穫時期の不明瞭さや品質管理の不徹底が問題視されていました。
QIMA COFFEEはこの状況を打破するため、国内初となるコーヒー精製施設を開設。各農家から生豆ではなくコーヒーチェリーの状態で買い付け、自社で品質管理を徹底することで、これまでにない高品質なコーヒーの流通を可能にしました。
「これまでの常識を覆す取り組みだったが、品質向上を目指すためには必要なステップだった」とファリス氏は語ります。
② 完熟したレッドチェリーのみを選択的に収穫
イエメンではコーヒーチェリーの乾燥後に得られる「キシル」が紅茶のように飲まれる文化があり、未熟な果実からのキシルが高値で取引されるため、農家は完熟前に収穫する傾向がありました。
しかし、最高品質のコーヒーを生産するためには、完熟したレッドチェリーのみを収穫する必要があります。QIMA COFFEEは農家との信頼関係を築きながら、この新しい手法を導入。最初の100軒の農家との直接交渉から始め、現在では約2,600軒の農家と取引するまでに成長しました。
「新参者としての信頼を得るのは容易ではなかったが、誠実な取引を続けることで、多くの農家が協力してくれるようになった」とファリス氏は振り返ります。

③ 品種の研究開発
QIMA COFFEEは品種の研究にも力を入れています。イエメン国内のコーヒーの風味は地域ごとに異なり、その多様性を生み出す要因として「品種」に注目しました。
イエメンの農家にとって、どの品種を植えるかは非常に重要な選択です。一度植えた木は100年以上収穫が続くため、生産性や病害虫への耐性が収入に大きく影響します。そこで、QIMA COFFEEは各研究機関と連携し、科学的な品種分析を実施。さらに、研究成果をもとに選抜した苗を農家に提供することで、持続可能なコーヒー生産を支援しています。
その研究の過程で、従来のティピカ系やブルボン系に属さない「イエメニア」という新たな品種群を発見。この品種は独自の風味を持つだけでなく、環境変化に適応する可能性を秘めており、将来的には気候変動によるコーヒー生産の課題を解決する鍵となるかもしれません。

ビジネスとしての持続可能性
QIMA COFFEEの取り組みは単なるチャリティではなく、持続可能なビジネスモデルに基づいています。
「私たちが目指すのは哀れみではなく、ビジネスとしての成功。高品質なコーヒーを作り、適正な価格で取引することで、農家にも安定した収入をもたらす。500年以上続いてきたイエメンのコーヒー文化を、さらに発展させて未来に繋げたい」とファリス氏は語ります。
内戦が続く困難な状況の中でも、QIMA COFFEEは農家と共に新たな道を切り拓いています。その挑戦は、イエメンのコーヒー産業だけでなく、世界のコーヒー市場に大きな影響を与える可能性を秘めているのです。


